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- Re: どうぶつ村の15日間(自作小説) ( No.2 )
- 日時: 2013/08/10 21:06
- 名前: 名無し ◆V8yTrwtn.A (ID: 10Uu3dBQ)
- 参照: アク禁解除
2日目(8月12日)
―午前3時21分、零杜はふと目覚めた。
時計を確認した零杜は小さく舌打ちした。
零杜「中途半端な時間に目覚めちまったなぁ」
近くに24時間営業のコンビニがあるので、そこにいってジュースでも買おうと思った零杜は家を出た。
辺りは静まり返っている。10人程の人間や動物がちらほら見えるぐらいである。
自転車で行くと音を立てて迷惑を掛けてしまいそうなので、歩いてコンビニまで向かった。
―コンビニ内はエアコンが効いており、ひんやり涼しかった。店員が二人、眠そうにレジに立っている。客は人間のみで、5、6人程。
その客の中に見覚えのある者が見えた。
零杜「・・・頼之?」
零杜は小さくそう呟いた。東頼之(あずまよりゆき)は零杜の昔の友達であり、小学での友達であった。しかし中学が別々であった為、ずっと会えなくなっていた。
頼之と思わしき人物は何かを探すように商品を見ている。
零杜は勇気を出し、その人物に声を掛けてみた。
零杜「あの・・・貴方、もしかして東頼之さんですか?」
頼之「・・・そうですけど、何か用でしょうか?」
零杜「俺・・・俺の事を覚えているか?」
頼之「さぁ・・・あまり記憶にないけど」
零杜「零杜だ。土屋零杜。」
頼之「お前・・・零杜なのか?あの零杜なのか!?」
零杜「そうだ!土屋零杜だ!!」
頼之「マジか!まさか再会出来るとはな・・・・」
零杜「久しぶりだなぁ。」
頼之「本当だよ・・・お前はなぜここに?」
零杜「あぁ、ちょっと眠気覚ましにジュースを買おうと思ってな。お前は?」
頼之「いや、俺は・・・食い物をちょっとな・・。」
頼之は何かを隠しているように、言葉を詰まらせながら言った。
零杜「そ、そうか。」
頼之「あ、あぁ。そうだよ。ちょっと食料不足しててな。」
零杜「そうか・・・。」
ふと零杜は腕時計に目をやった。
(午前4時19分)
零杜「やべ、もうこんな時間だ。そろそろ帰らないと・・・」
頼之「そうか。じゃぁまたな。」
零杜「あぁ、また会おう。」
そう言って零杜はコンビニを出、家に向かって走った。
零杜が去った後、頼之は不気味な笑みを浮かべてこう呟いた。
頼之「危ねぇ危ねぇ・・・もう少しでばれちまう所だったよ・・・。」